山の上

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彼氏がNYから帰ったときの話

7月後半に彼氏はニューヨーク大学のサマースクールを終えて8/11にデトロイトに帰っていった。その時は大体1ヶ月と少しくらいしか付き合ってなかったし、これからの遠距離恋愛も不安だった。朝食をとってから、私はおんぶされながら彼氏の住んでいるシェアハウスに帰った。彼氏の両親が迎えに来る前くらいまで、二人でベランダのハンモックに寝ながら特に何も会話をせず、なんかしんみりした雰囲気の中で目線の先で揺れる葉っぱを見つめていた。

 

彼氏が帰った後に投稿したインスタの文章↓

 

"スペンサーが地元に帰って行った日!
スペンサーの両親がデトロイトから迎えに来て、スペンサーが私のこと紹介してくれた。スペンサーが両親と再会してるのをちょっと遠くから見てたらこっち来なよ〜って誘ってくれて対面した。緊張した〜!スペンサーが私のあげたパーカー着てたおかげでなんか紹介がスムーズにいった。ご両親二人とも優しくて、お父さんとスペンサーは顔が似ててなんかほっこりした。離れるのは寂しいけどなんか良い別れかたをしたかも?スペンサーがずっと日本に来たがってるってスペンサーママが言ってて、あらあらそうなの〜って嬉しくなったし、今もう日本に留学するのを調べてるみたいで嬉しい☺️ご両親二人とも、ミシガンにも来なよって言ってくれたし、この機会に会えてよかったのかも🦢スペンサーとはこの二ヶ月、一ヶ月、本当に一緒に過ごせて良かったな〜まだあんまり離れてる感じがしなくてなんとも言えないけど、きっとこれから寂しくなる😌それでもやっぱり素敵な夏を作ってくれたのはスペンサーだと思うし、悲しみより感謝しきれない気持ちの方が大きいかも!"

 

今読み返したらずいぶん前向きに書いてあると感じる。彼氏が去っていった時、彼氏は車の窓から手を振っていた。車が走っていくのを見届けた後ふらふら駅に向かって歩いてその場の路上でちょっと泣いた。一生の別れではないのに結構泣いていた。すれ違いの黒人の親子にビビられた。なんでないてるんだろう とか、彼氏が近くに居ないくらいで落ち込むのはダサいし強く生きなきゃ と思っても、どうやったら強く生きれるんだかよくわからなかった。NYの真夏はそこまで暑くなく、汗もかかないので、顔に水分が乗っていることがすごく不自然な感じに思えた。

 

その日は帰ってから何も分からなくなったので、何もしなかった。ハウスメイトに連絡して海に行くことにした。翌週帰国だったので、服を売ったり、部屋を掃除したり忙しかった。彼氏のいない部屋、彼氏が置いてった服とかをみてると、失恋した時とか同棲解消した時ってこんな感じなのかと思う。

 

私の住んでいたサンセットパークというブルックリンの住宅街には閑静さなどは存在しないが、それにある意味助けられた。朝7時から始まるうるせえ工事とか、夕方に来るぼったくり価格のアイスクリーム屋さん、いつもデリで話しかけてくれる14歳の中国人の少年(店員)、私の好きなコーヒーの加減を丸暗記してて店に行くと自動かのごとく振る舞ってくれるおばちゃんなど、周りのあらゆる環境が彼氏が近くに居ない悲しみを和らげた。だからニューヨークは忘れ難い場所のだとおもう。都会もいいけど、郊外は人々があったかくて素敵だった。このためだったら厳しい冬も越えられる。

 

季節が過ぎるのは速くて、気付けば明日約4ヶ月半ぶりに彼氏と会う。アメリカにまた行く。彼氏が帰っていった日の絶望はなんとか超えられたみたいだけど、まだ実感はない。ただわかるのは、時が過ぎるのは速いということだけ。