山の上

だいたい自分のために書いてる

躁鬱病の感覚

 どうしても悲しい時期みたいなのが存在する。それは突然やってきて、気づいた時には去っていく。その周期は数えていない。どちらかといえば数えられない。悲しい時期にいる間は苦痛ながらも唯々時間が過ぎるのを待つだけだ。最近はその波を薬の手を借りて若干おさめることができている気もするが、わたしはここ二日薬を処方していないのとおそらくその時期にいるらしく大変精神が辛い。これが全人類に共通するのかはわからない。比較はできないけど、どうやら全員が持っている病気ではなさそうだ。

 

 ましてや、悲しいだとか、気分の障害を経口薬で治すなんて馬鹿馬鹿しいのだ。与えられた錠剤は偽物であって、ただの物質ー砂糖みたいな粉の塊だ。自分でもそう思う。これは何でもない。色は大体白っぽいけど、何色にもなれる、ただの、何かの物質。

 

 そう思いたいのに、使ってみるに、これは本当に何かが配合されていて調合されていて、処方される物質らしい。しかも中々手放せる気がしないのが本当に怖い。大体今は初めて処方されてから4ヶ月目だが、ほんの数日サボっただけでも1日精神的な苦痛にもがくことになる。薬を飲む前はそれが連続して何日も続き、肉体も精神も思考も欲求も全てが停止していた。最近の中で一番地獄に近かった時だが、何も考えなかったので地獄でもなかった。このまま空気になって、さらさらと飛ばされていってしまいたい気持ちだった。何も存在しない無色透明の空間で、地面がないはずの部屋の床にべったりくっついているような感じ。