山の上

だいたい自分のために書いてる

大したことないクリスマス記録

 今年クリスマスソングを嫌になる程聞かないで済んだのは、確実に私が商業施設を避けて行動していたからだろう。クリスマス前、毎年何かやらねばと変に追い詰められる気持ちになるが、今年はかなりマシな状態で終えられた。まず、これは本当によかったなと思っている。

 

 

 今年のクリスマスの記録をしよう。

 

 コロナ以降、週一回のペースで会い始めた恋人(もう好きすぎるので恋人と呼ぶ)と25日のクリスマスを一緒に過ごした。週に一回会っていると、もはや「クリスマスに会えた!」という感動はあまりないけれど、一般的にクリスマスといえば社会的に認められた恋人たちの日になってしまっているので、そういう意味でいえば25日に会えることの意義はかなりあると思える。

 

今月初めに新宿デートした時、星野珈琲を出て、もう一軒入って駄弁りたいねとなって近くにあるKFCに行こうとしたら時短営業で入れなかったことがあった。その日はファーストキッチンが隣にあったのでそこに入ったけど、それ以来恋人は度々ケンタッキーに行きたいと言ってきてた。

 

(中略)そんで、そのケンタッキー行きたいアピールが、25日にデートしようぜ!に繋がってたのであった。まだ若いので、25日に好きな人と過ごせるとなるとわりかしテンションが上がったのも事実。

 

 

 

 当日はなんとなく吉祥寺で待ち合わせて、二人でケンタッキーに行って買って私の家で過ごす予定だった。残念ながら、クリスマス当日のケンタッキーは予約した人しか買えないシステムになっていて諦めた。

 


 仕方ないのでなんとなく井の頭公園に向かって歩く。

 

 久しぶりの井の頭公園だった。スワンボートを眺めながら、前回二人でここに来たのは2019年の夏、私がアメリカから帰ってきて一週間後のことだったのを思い出す。

 

その日は吉祥寺の北にあるすごく美味しい日本料理屋に待ち合わせて、岩手でつくられたという辛口の日本酒を飲んだ。そのあとお刺身の美味しい居酒屋を梯子して、流れるように真っ暗の井の頭公園に来たんだった。まだその時は額に汗が滲むような気温だった。私が「よく蚊に刺されるから、池の周りのベンチは嫌。だから移動しよう」というと、それは単にもっと別の場所に移動しようという意味で言ったつもりだったのだが、雑な口説き文句のようになってしまったせいでそのままホテルに直行することになってしまったという、なかなか青春っぽい話を思い出した。

 

 

一人でそんなことを考えてぼーっとしていた。

 

歩いて橋を渡り、公園の中にあるカフェに入って、タイのプリンを注文した。あとベトナムコーヒー。最近の仕事の話をぼんやり共有する。隣のテーブルにいた一家の赤ちゃんがこっちをよく見てくるので、二人で目線のみを使って遊んでみる。恋人は他人の子供が好きで、近くに赤子がいると即遊び始める。

 

 

 公園を出てからは私の家で食べるものの調達。スーパーに行って惣菜を選んだ。あれこれ言いながらもクリスマスに関係ないような食べ物ばっかり選ぶ。寿司と生春巻きと、一応チキンを買った。吉祥寺駅の駅ビルにあった店でチーズケーキも買った。好きな人と買い物するの楽しすぎ〜〜と思った。スーパーを出てわりかし大荷物になってしまったところで重い荷物を持ってくれたのが嬉しかった。

 

 

 家に着く。なんやかんやでたくさん歩いたねと言ってベッドにごろつく。うちに来ると、手を洗ったらすぐにベッドに入ってしばらく動こうとしないのが可愛い。甘やかせるだけ甘やかしたいし甘やかされたい。忙しい日常の中でも私と一緒にいる時だけはそのストレスから逃れられたら、それだけで私は満足できる。触れられる距離にいて、触れられる関係性ならずっとそれが正しいと思える。